政治・産業コンプレックスの変貌 6
政治的無関心が生じてくるのは、なによりもまず選挙の争点がしだいに失われてきたためです。
とりわけ中産階級の場合はそうです。
中産階級の生活水準と蓄積水準は、あらゆる集団的な困難に対してまず個人的なレベルでの調整を経て適応がおこなわれるほどの水準に達しました。
そのために、高額所得者のほうが他の所得者よりも公共の事柄に対して高い関心をもち続けているのです。
高額所得者だけが真の争点をもっているからです。
真の争点とは、大多数の人びとのねたみがかれらをたえず脅かすように作用するなかでかれらの損失をくいとめようとすることです。
貧困層はどうかというと、かれらは援助を除いたら個人的闘争以外に自分たちの境遇を改善してくれるものは何もないということをいまや悟っています。
・・・ところが法は、個人的闘争を促すよりもむしろそれを押さえつけているのです。